ピラティスとヨガの違いは?あなたに向いているのはどっち?

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ピラティスとヨガの違いは?あなたに向いているのはどっち?

共通点も多いピラティスとヨガですが、違いがわからないという方も多いと思います。
始めてみたいのだけど、自分にはどちらが向いているのか分からないという方に、ピラティスとヨガの歴史や効果の違いについて解説していきます。
ピラティスとヨガの成り立ちと目的
ピラティスとは
ピラティスは、ドイツ人の看護師であったジョセフ・ピラティス氏によって20世紀初頭に提唱されたメソッドです。1942年第一次世界大戦が勃発した頃、ピラティス氏は負傷した患者が寝たきりでも身体を強化し、全身の機能を改善できるようにと、病院のベッドを改造してリハビリ器具を作ってエクササイズをしたのがピラティスの発祥です。
そして、1926年にはニューヨークに渡り、ピラティススタジオを開設し、怪我をしたバレエ団員やアスリート達のリハビリを行う事でピラティスはたちまち一般人の間でも広まっていきました。
ピラティスの目指すところは、インナーマッスルを強化し、身体の歪みを整え正しい姿勢を取り戻し、身体機能を改善していくところにあります。
ヨガとは
ヨガの発祥は、少なくとも5000年前頃ではないかとされていますが、実際のところは明らかではありません。歴史的最古の証拠として、紀元前3000年頃に、ヨガのポーズをとる人々の姿が石の表面に彫刻されたものが見つかっています。
4世紀頃に成立した、ヨガの歴史上最古の教典「ヨーガ・スートラ」がそれまでのヨガに関わる全ての教えとして成立しています。
ヨーガ・スートラには「ヨーガとは心の作用を止滅すること」と定義されていて、本来は瞑想や安座の修行が軸にあります。12〜13世紀頃、そこにヨガのポーズを用いて体系的に瞑想に導く流派「ハタ・ヨーガ」が大成され、世界に広まっていきました。
ヨガの目的は、呼吸法とポーズで身体を整え、心を健やかに保つところにあります。
ピラティスとヨガの共通点は?
歴史や目的からみると、ピラティスはフィジカル面の強化、ヨガはメンタル面へのアプローチと思ってしまいそうですが、それだけではありません。
現代におけるエクササイズは、ピラティスもヨガも目指すところや効果は以下のように共通点も多いのです。
ピラティスとヨガの共通点
- 身体の歪みを整え、身体の機能を改善する
- インナーマッスルを鍛え、柔軟性を高める
- 呼吸法を重要視し、心身を整える
- 自律神経を整え、バランスのとれた心身を目指す
ピラティスとヨガそれぞれの違いは?
共通点も多いピラティスとヨガですが、具体的な違いを見ていきましょう。
エクササイズの違い
ピラティスはテンポよく身体の動きを止めずにエクササイズしていきます。特に、お腹周りのインナーマッスルを意識しながら動き、骨盤や背骨の歪みを調整し、正しい姿勢を保つ為に必要な筋肉を強化していきます。
一方ヨガは、ポーズをとりながらゆったり呼吸を深めていきます。ポーズの間の深呼吸で、力強さやストレッチ効果を高めていきます。呼吸法から始まり、お休みのポーズで終わるという一連の流れの中で、体への意識を高めて最終的にはリラックスへ導いていきます。
呼吸法の違い
ピラティスでは、鼻から息を吸って口からゆっくりと息を吐く「胸式呼吸」を使います。ピラティスは常に身体を真ん中に置くことを意識し、お腹周りのインナーマッスルを働かせながら呼吸を行います。横隔膜を下げずに肺を広げる胸式呼吸は、交感神経を刺激すると同時にコアを強くする効果があります。
ヨガの呼吸法は様々あり、胸式呼吸や腹式呼吸、更に胸式と腹式を同時に行う「完全呼吸」という方法もあります。ヨガの一連の流れの中で、最後は腹式呼吸を使いお休みのポーズに入っていくのが基本になります。横隔膜を大きく動かす腹式呼吸は、副交感神経を刺激し、リラックス効果を高めていきます。
マットや使う物の違い
ピラティスでは横になって行うエクササイズを多く行うので、背骨を守る為にもクッション性のある厚めのマットを使用します。マジックサークルやバランスクッション、ゴム性のバンドでセラバンドなどのプロップス(補助道具)を使用する事もあります。
ヨガでは、立ってバランスをとったりポーズをキープしたりするので、安定感のある薄めでグリップの強いマットを使用します。ポーズの補助道具として、ブロック、ストラップなどを使用する場合もあります。
ピラティスとヨガの方法と効果
ピラティスの方法と効果
ピラティスは、主にインナーマッスルを鍛えていくエクササイズで、体幹を強化していきます。背骨や骨盤の歪みを整えていき、それを支える筋力をつけ、正しい姿勢とバランスの取れた身体を目指す事ができます。流れるように動き続けるピラティスは、動きの細部まで意識を向けていくので、脳と末端をつなぐ神経が活性化されます。
身体の細部にまで意識が届く事で、集中力が増し、スポーツのパフォーマンスアップや生活動作の向上、仕事の効率を上げる効果まであると言われているんです。
また、ピラティスで行う胸式呼吸は交感神経を活発化させるので、心身の活性化にも繋がっていきます。
ピラティスで正しい背骨の配列を取り戻すと、脳と脊髄の循環が良くなるので、交感神経・副交感神経がバランスよく働き、自律神経の乱れを改善する効果もあります。
ヨガの方法と効果
ヨガはゆったりと動くリラックス系から、アクティブに動くパワー系まで様々な流派が存在します。しかし目的は一緒で全ては「動く瞑想」です。ゆったりとした動きの中で呼吸を深め、動きの中で内観を深めていきます。身体の声に耳を傾けながら行っていくヨガは、心身の出すサインに敏感になっていき、心と身体のバランスが取れるようになっていきます。ヨガで脳をリラックスさせ、思考がポジティブに変化する事で、健康的なライフスタイルに変化していく事ができるでしょう。
また、ヨガはピラティスと同様、インナーマッスルを使って動いていき、柔軟性も養われます。続ける事で、怪我を予防したり、姿勢の改善、バランスの良い健康的な心身を保てる様になっていきます。
ピラティスとヨガのダイエット効果は?
それでは、ダイエットの視点からピラティスとヨガを見ていきます。
まず、ピラティスもヨガも痩せる為に設計されていませんが、継続していくと結果としてダイエット効果が付いてくる可能性は高いでしょう。
ヨガでいうと、身体への意識が高まり、心身の声に敏感になっていく事で、無駄のないバランスの取れた健康的な食事に変化する事でダイエット効果を得ることもできるでしょう。
健康的なダイエットの基本は、燃焼できる身体作りです。代謝を高めるには筋肉量を上げる必要がある為、体幹を鍛えるピラティスは、食事制限などと組み合わせることでダイエット効果も得る事ができるでしょう。
迷っている方へおすすめポイント
それでは、ピラティスかヨガで迷っている方へ、目的別に選ぶポイントをまとめていきます。
ヨガが向いている方
- ストレスを発散してリラックスしたい
- 運動はしたいけどキツイ運動は自信がない
- 瞑想や呼吸法に興味がある
- 身体と心の安定を目指したい
- 肩こり腰痛をほぐしたい
ピラティスが向いている方
- 身体の歪みを整えたい
- 姿勢を整えて肩こりや腰痛を解消したい
- メリハリのある美しいボディーラインを目指したい
- 筋肉不足で太ってしまった方
- 運動不足をスッキリ解消したい方
マシンピラティス
ピラティス初心者や運動が苦手な方、リハビリを目的とされる方にはマシンピラティスがおすすめです。元々リハビリの為に開発されたピラティスはマシンピラティスが発祥です。様々な専用器具を使用して行うマシンピラティスは、マシンが正しいフォームに導いてくれるので、筋力がない方や疾患がある方でも、安全に正しいエクササイズをする事が可能です。特定の部位を鍛えたい方や初心者の方は、マシンピラティスが断然おすすめです。
マシンピラティスについては、こちらの記事も参考にしてみて下さい。
【まとめ】
精神の修行として生まれたヨガと、リハビリとして生まれたピラティスの違いについて触れていきました。ピラティスとヨガは似たようなポーズも多く、大枠の効果も近いところもありますが、目的やエクササイズの方法は大きく違います。
ヨガとピラティス、そして初心者におすすめのマシンピラティス、どれも継続する事が大切なので、自分の目的や体力に合ったものを選んでみましょう。
リストーナではマンツーマンのマシンピラティス体験レッスンを随時受付しております。
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